お客様のメリット
- 木材表面に塗布するだけで木材が燃え難くなります。
- 透明な塗料であり、木目等の意匠性を活かすことができます。
- 特殊な装置を用いず、木材を難燃化する技術のため、製造コストを抑えられます。
技術の特徴
火災時に炭化断熱層を形成して木材を燃え難くする透明な塗料「T -WOOD COAT NF/難燃WOOD塗るだけ」を開発しました。
意匠性を損なわずに木材を燃え難くし(準不燃材料)、建築物の火災時の安全性の向上と木材の利活用促進に寄与します。
使用方法
一般的な塗装用の用具で塗布するだけです。
従来の難燃木材製造に使用する大型の特殊な装置は不要です。
塗装するだけなので大型のCLT等、大きさに関わらず適用可能です。
「難燃WOOD塗るだけ」を塗布したCLT
特長
従来の難燃木材製造には数週間を要していましたが、本技術では数日で作製が可能です。
従来の難燃木材で見られた白華現象※1、潮解現象※2がほとんど生じません。
樹種による薬剤含浸の差がなく、様々な樹種への技術展開の可能があります。
社会貢献
塗布するだけなので、製造時のCO2発生量を従来の含浸法に比べ大幅に低減可能です。また、難燃薬剤の使用量も大幅に削減できます。
文化財など歴史的建造物への適用も期待できる技術です。
※1 白華現象:難燃効果のある薬剤が、木材表面に浮き出て白く見える現象。
※2 潮解現象:難燃効果のある薬剤が、空気中の水を取り込んで水溶液となり液垂れ等を生じること。
実績・事例
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作製方法:従来の塗装方法と同じ手法 まさに塗るだけ
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OKI本庄工場の柱表面に適用
性能検証
準不燃材料の基準では、発熱性試験で加熱開始後10分間の総発熱量が、8MJ/㎡を下回ることが求められます。
一般的な木材では加熱開始後10分間の総発熱量が、40MJ/㎡以上ですが、「T-WOOD COAT NF/難燃WOOD塗るだけ」を塗布した木材は10分間の総発熱量が、8MJ/㎡以下となり準不燃材料の基準を満たしています。「T-WOOD COAT NF/難燃WOOD塗るだけ」はJAS構造材にも適用可能です。(従来の加圧含浸技術ではJAS構造材に適用することはできません。)
発熱性試験結果の比較