お客様のメリット
- 自動で積込み作業を行えるため、生産性を向上させることができます。
- 掘削するピット内の土砂形状に依存せずに安定して掘削を行うことができます。
- 積込重量を計測しながら作業するため、過積載を防ぎます。
技術の特徴
掘削・積込み作業の自動化
ICTに完全対応しているCAT320をベースマシンとして採用し、内蔵されているセンサで機体やブームの状態を常に把握しています。また、機械本体と外部との相互通信はシンプルかつ高速な回路構成で実現できるCAN(Controller Area Network)通信に対応しています。これにより、機体状態の取得や制御信号のやり取りが容易です。この機体を用いて掘削・積込み作業の自動化システムを開発しました。
T-iROBO®Excavator
センシングによる土砂形状の把握
T-iROBO®Excavatorに設置されているステレオカメラが掘削毎にピット内をセンシングすることで、土砂がある場所とその高さを把握し、適切な掘削ができます。これにより、土砂の投入や、掘削により土砂の形状が変化しても安定した掘削・積込み作業を行うことができます。
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センシング状況
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センシング結果
ステレオカメラによる土砂ピットセンシング
掘削補助動作
T-iROBO®Excavatorは土砂ピット隅に設置しているLiDARセンサを用いてダンプトラックの接近を認識し、積込み動作を行います。積込み完了後、次のダンプトラックが接近するまでの待機時間に土砂の集積動作(山崩し・掃出し)を行い、待ち時間を有効に活用することで、作業効率を向上させることができます。
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模式図
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点群データ
ダンプトラックのセンシング
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山崩し
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掃出し
掘削補助動作
圧力制御による掘削軌跡の自動補正(圧力フィードバック制御)
土砂掘削作業において、バケットの差し込みが深すぎたり、土砂が想定より重かった場合、土砂に引っ張られて機体の後方が持ち上がったり、エンジンがストールしたりすることがあります。T-iROBO®Excavatorは、センサーでバケットヘッドエンドシリンダ圧力を計測することで圧力が大きくなると目標掘削軌跡を自動で上方に補正し、掘削中の浮き上がりやストールを防ぎ、安定した掘削を実現します。
実績・事例詳細
2台のダンプトラックを交互に積込場所へ付け、ベルトコンベアで土砂を供給しながらT-iROBO®Excavatorを連続稼働させて、このシステムの能力検証を行いました。1時間当たりの能力は有人操作時と比べて、積込量で約66%を発揮し、その他の項目では有人と同程度の結果が出ており、有人操作と遜色なく積込み作業を行うことができます。
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能力検証試験環境
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能力検証結果